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Pegの誕生
選手時代からどこへ行くにも自転車と一緒にいたいと考え、自転車こそが自分に自由と幸福を与えてくれるものでした。レーシングバ
イク以外の分野でも多くの自転車を設計しました。多くのジオメトリー、素材を試してきました。
しかしファッションに流れすぎる設計に満足できず、パフォーマンスで本当に満足できるものは存在しませんでした。
着想を根本的に変える、つまり性能第一で設計し直すことを繰り返し、たどり着いたのがPegです。
Pegの開発段階で初めて分かったことが2つあります。
従来の小径車は通常のロードバイクのジオメトリーにとらわれた設計になっていること。その枠を突き破ることで、新たなジオメトリー
を獲得できるという発見。
その一方で、通常の自転車はノーマルの大径ホイールが限界となって、それを突き破ったところに新たなジオメトリーとパフォーマンスがあることに気づいていない、という発見です。
これまで各種の自転車を設計したノウハウが、Pegに結実しました。サイクリングの核心がPegにあります。
シンプルであること、効率的であること、パフォーマンス、多用途性、そしてとても楽しいこと。
Pegはさまざまな人たちにとって、さまざまなことをかなえてくれる自転車なのです。自転車と暮らしたい人のための自転車なのです。
ステイン・デフェルム
ベルギーのロードレース一家に生まれ、ロードレース、シクロクロスからスタートし、マウンテンバイクのクロスカントリー、BMXレース、メッセンジャーイベントまで経験しました。なかでもダウンヒルではベルギーチャンピオンとしてワールドカップを転戦し、選手引退後は自転車設計者として活躍。競技用だけでなく、通勤用自転車やカーゴバイク(運搬車)、そして一連の著名な折り畳み自転車の設計(BD-1等)に携わり、多くのノウハウを得ました。2007年にステインサイクルズを創業。時流に流されない自転車の設計をモットーとしてきました。